驚きです。
昨日の新人戦に、彼が来てたそうです。
黙って、試合を見るために。
わざわざ京都の端っこまで。

私のダンスを理解するために見に来た、って。
でも、本当は「見に来なきゃよかった」って思ってしまったらしく。
試合会場で、私の踊る姿を見て泣いてたそうです。

だから、もう別れたい、って。

やめさせるようなことはしたくないし、
かと言ってずっと続けられてほかの男に手握られ続けるのは辛い、
だから別れよう、って。

蒼が心変わりしたり、浮気したり、そういう心配はしてない、
でも、正直なところ俺のもの、俺の蒼やのにって思う。
変な気持ちでやってたりするんじゃないっていうのは見てわかったし、
真剣に取り組んでるのはすごくわかった、
でも、悲しすぎた。

そう言われました。
「こんなに蒼のこと好きやったとは思わんかった」って。
やけど、自分の嫉妬心が強すぎて、このままやと蒼を縛り付けてしまいそうで、
そうなる前に別れようって思った、って。
泣いてました。受話器の向こう側で、彼。

突き放せばうまく別れられたかもしれんけど、
嫌われるのが怖くて、他の男に心まで持っていかれたら、って思うと怖くて、
だから自分の気持ち伝えたらまだ好きでいてくれるかな、って思ったからこうやって言おうって思った。
嫌われて他の男に行かれたら、本当に死んでしまいそうなくらいになるやろうから。
せめて気持ちだけは、って甘いこと考えてこう言った。

そんな勝手な。

なんて、言えなかった。

だって、競技ダンスさえやってなければこんなことにはならなかったから。
でも、ダンスをすることで得られたことやってたくさんあるし、
彼に認めてもらいたくて頑張ってるって部分が多かった。
だけど、そのことが彼を辛くさせてるのは事実やし、
いくら彼の勝手な嫉妬心と言ってもそれは私のしていることのせいなわけで。

だから、強く言い返せんかったし、そんなこと言えなかった。
でも、別れたくはなかった。
だけど、ダンスもやめられない、そう簡単には。

いろいろ話してて、結局彼は
「俺が我慢する、もうダンスの話もせんし試合も見に行かん、
だから蒼はダンス続けて、俺が我慢すればいいだけの話やから」って。

そんなのやせ我慢。
いくら取り繕ったって遅い。

でも、これって私のわがままかな。
私はダンスも彼も手元にあって。
でも彼は辛い思いして自分の気持ち押し殺して。

どうしていいのかわからない…

別れるのはいや、って彼も言ってたけど、
本当にこうして付き合い続けるしか道はないんかな。
もっと話し合いたいけど、私が大きく言える事なんてあまりない…

どうしよう…